[PM 0:40]


「お前まさか、あの子のこと気になってんの?あの子はな…」


円、お前本当鋭いな!

「あの子が…何なんだよ」



円は周りに聞こえないよう身を乗り出し声を小さくした。

「あの子は・・・」


その時、女の子が突然すごい勢いでこちらを振り向いた。

嘘だろ!?

俺は思わず顔を背けたが朝、電車で見た女の子の綺麗な瞳はしっかりと俺を、そして円を捉えていた。


円の声など聞こえるはずもない距離だ。




「・・・おい、すごいな。まさか超能力者だなんて言うんじゃ・・」

と言いつつ顔を上げると、そこにはもう先程までいたはずの話し相手はいなかった。



机の上には食べかけの親子丼、椅子の横には円愛用のノースフェイスのリュックが残っているが

円の姿はない。



・・・マジで超能力者か?

女の子がこっちを向いてから俺が顔を上げるまでに、急いで席を離れることも可能な間はあったが・・・

その女の子はというと再び友達と談笑している。



あの女の子が何なんだよ・・・







昼休みで賑わっていた食堂も人がまばらになってきている。

時刻は既に[PM0:50]。

あと10分で3限の講義が始まる。

3限の講義は少し食堂から離れた棟だから俺と円もそろそろ向かわないとに間に合わない。



俺はここで円を待つべきなのか?

円は帰ってくるつもりで席をたったのか?教室へ先に向かったのか?

そもそも次同じ講義なのに何も言わずにどっか行くか?普通。


もちろん円がいなくなってすぐLINEをしたが、一向に既読はつかない。





[PM0:55]

遅刻確定だ。来週は円に昼飯を奢らせよう。

円が残した親子丼を片付けながら心の中で毒づいた。



席に戻り、円のリュックを持ち上げる。

重っ!何入れて学校来てんだよアイツは。




その時、両手で担ごうとした勢いでリュックから中身が落ちた。




どこかで見覚えのあるクラッチバッグだ。

カバンからカバンが出てくるシチュエーションを俺は旅行以外に知らない。








クラッチバッグを拾い上げると、裏側に付箋がついていた。




「月曜日 1限 A201教室 
左前方 6列目 通路側」








~つづく~






この記事を書いたのは...

eff037a7tanis
『mocoboo!』イラストレーター。
奴隷船に乗ってやってきたミカン。ゲームとお絵描きと編集が呼吸。





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